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2005年5月 2日 (月)

多摩川便り増刊号

ツールド八ヶ岳

わ〜い!。例年のゴールの駐車場が見えてきた。まだあと2キロあるが足は全然だいじょうぶ。心拍数もまだたれてきていない。駐車場には既にゴールしている選手たちがたくさん寝転んだりレースのことを語り合ったりしているのが見える。初めて見る光景だ。麦草峠のゴールまでもうほんとにあと少しだ。
 土曜の午後遅く今日のレコーディングはバイオリンの幸田聡子さんのセッションだ。ハープとバイオリンとチェロって編成だ。でも心はもう中央高速を走っている。今回は節約コースで前の晩は表彰式が行われるスキー場の駐車場で車中泊の予定である。できれば近くのお風呂に入ってすね毛を剃ってから眠りたい。
 仕事を終えて甲州街道を調布インターに向かう。都内が帰宅の時間にぶつかり甲州街道に出るまで意外と時間がかかってしまった。八千穂に一番近い日帰り温泉「灯明の湯」の営業時間が9時までなのでそれに間に合うように車を飛ばす。時間はもう7時を回っている。どう考えても間に合わないのでぐるぐる記憶を掘り返す。そうだ!清里の手前に「アクアリゾート清里」がある。そこですね毛そりだ。
長坂で中央道をおり国道141を清里に向かう。雨が降り出すが天気予報は明日は全国的に晴れだと行っていた。温泉は楽勝で開いていた。夕飯に炭水化物でも取ろうかと思ったが食堂は6時で閉店していた。早速温泉につかって一目もはばからずすね毛そり。背中に視線を感じるけどこんな両腕土方焼けのおかまもいないだろうから気にせずジョリジョリする。大好きな露天風呂につかり石けんをつけて両足を念入りにマッサージする。入浴後腰に手を当てて牛乳を一本ごきゅごきゅ飲む。次は明日の朝飯と最近補色にしているコンビニのおにぎりの買い出しだ。梅じゃなければ行けないのだが(自分的に)売り切れている場合が多いので何件か回るのを覚悟する。二件回ったところでようやく食料調達。野辺山をこえ141号を八千穂に向かう。 
 なんだかんだで10時を回った頃にスキー場に到着さすがに寒い。登ってくる途中コンロのカートリッジを入れ忘れたことを突然思い出しけっこうめげる。お湯が湧かせると思って即席みそ汁とか持ってきたのに、、、。きっと明日の朝は寒いし冷たいおにぎりを食むのかと思うと悲しくなる。また朝の使者をお迎えするのに最近はコーヒーに頼ることが多いのでしっかりと腸内軽量化ができるのか不安になるが、今日は疲れたので寝袋に潜り込む。先ほどまで8日の月が中天にかかっていたがもう西にだいぶ傾いている。
 夜中に風の音で目を覚ます。明日までに収まってくれると良いが、、、。ふとまどの外を見ると満天の星だ。南の空に蠍座や夏の銀河が見える。明日がレースでなければきっと明るくなるまで眺めているだろうけど早く寝なくては。天気はとてもよくギラギラと星たちが見守る中眠る。外から見たら青い小さな車と満天の星はデビット・リンチ監督の「ストレートストーリー」の映画のポスターみたいだろうなと勝手に想像する。
 朝はやってきた。曇った窓ガラスの向こうに真っ白な八ヶ岳多分天狗岳と硫黄岳が見える。体調も良さそうだ。なんとかコーヒー無くてもキジが撃てそうだ。上の駐車場は空いていて個室は待ち無しで使える。またこの個室が暖房が効いていてとても快適だ。早々に仕度を整えスタート地点に向かう。途中バイパスに入る道を間違えて軽く登り返す。いいアップになった。下りの見通しの良い直線でとばしてみる。今年はできればブレーキテスターの称号は返上したいのでスピードになれてみる。風はそんなに冷たくなく心地よい。
 スタート地点でなるしまジャージを探しながらストレッチをしていると「っよ!チャンピオン!」高橋さんにお会いする。受付でもらったエントリーリストに名前があったので今年もお会い出来ると思って探していた。近藤さんもいらしているらしい。今年はいつもより少し先で抜かされるようにがんばろうと思う。いつもEeeランでご一緒する小島さんも今年は来ている。彼には以前Eeeランでテクシーしているところを唯一目撃されている。今年も橋の傍らに立つ家の軒先にしつけの悪い犬がいて挨拶する。この犬は頭をなでに行くとすぐにマウンティングするのだ。「ことしもよろしくな!」あまり近づくとまたへこへこされるので、遠目に挨拶する。
 間もなくスタート。別に競争する相手がいる訳ではないのに緊張する。心拍が上がる。昨日車でコースを走っていろいろ思い出したポイントをもう一度おさらいする。スタート後しばらく村の中が意外ときついのだ。号砲が鳴りゆるゆるスタートする。今年は1月から会長につれられ山に行ったので調子が良いのか?いつまでも集団の中にいる。村はずれののぼりのきついところで少し順位を下げるがまだまだ人がたくさんいる。例年ならこの辺で高橋さんやら近藤さんやらがとんでくるのだ。やがて集落を抜け白樺林に入る頃にスーパーなおじさんたちがとんできた。みんな背中をタッチして声をかけていってくれる。涙が出るほどうれしくて、力がもりもり湧いてきた。断酒の成果か?体が軽いのだ。(実際は80キロ)今年の自分の課題は「ヒデちゃんバシリ」だ。会長の後ろを走っていていつもすごいなと思うのはどんなに激坂でも長距離でもばたばたせずにいつも淡々と走っているように見えるのだ。特にはーはーしてるときに試してみると意外と自分が勝手にきついと思い込んではーはーした雰囲気にのまれてるようなことを発見した。そんなときこそいったんリセットして静かに確実にペダリングしてみようと思った。いっぱいのときにふとリセットしてみると意外と力が残っていることに気がついた。これを「ヒデちゃんバシリ」と名付けて実践してみようと思った。
 そんな訳ではーはーリセットはーはーリセットで走って行く。1時間ほどで駐車場まで登りつく。もういつやめても車には楽にたどり着くなと思うとまたペダルが軽くなる。例年ならこの辺で周りはMTBだけになるのだがまだドロップハンドルが周りにいる。ここから先は傾斜もきつくなるので少しペースを落とす。ここから先でハンガーノックになり足を着き休み休みになり背後に救急車の陰を感じながらオロチるのだ。しかし今年はおろちはしていない。つづら折りを抜ける。風は強いが向きに寄っては強力な追い風になる。冷風が背中をこそげて行く。補食のバナナや頑固飴やおにぎりにはまだ手を付けていない。十分集中している。あと5キロの看板が見えた。このカーブを曲がって少し下ったら例年のゴールの駐車場だ。あとすこし、「くるくるまわせ!」多摩サイの路面にスプレーで書いてあるペイントが頭に浮かぶ。空は真っ青、山は真っ白、冷たい風がキラキラとひかっていた。

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